こんにちはNature Cottage Akabekoです。ペットのお悩みに関してQ&A形式でお答えしていきます。今回のお悩みは、【犬のしゃっくりの原因と予防法について】解説します。(監修:NPO法人アニマルワン)
犬のしゃっくりの原因
お悩み:先日我が家で飼っている犬がしゃっくりをしました。今までしゃっくりをした事がなかったので心配しました!犬にとってしゃっくりは人間と同じ様にあまり害は無いのですか?
“しゃっくり”は、突然に横隔膜の筋肉が痙攣をおこすことによって引き起こされます。ですから、医学的には、“しゃっくり”のことを“横隔膜痙攣”といいます。
横隔膜とは胸(胸腔:心臓や肺が収まっている)とおなか(腹腔:消化器官や生殖器などが収まっている)を隔てる筋肉のことで、主として呼吸をするために空気を吸ったりはいたりするために活動している器官です。
一旦“しゃっくり”が起こると、“しゃっくり”独特の『ヒック』という音が継続して起こりますが、30分程度から長くても3時間程度で治まることが多いようです。
この現象の原因は横隔膜が痙攣に伴って収縮することにより、急激に吸い込んだ空気が息を吐くときに閉まっている声門を無理に通過するために起こることに所以しています。
“しゃっくり”が、しばらくして自然に治まるようであれば心配することはないと判断されるのが通常です。
“しゃっくり”である横隔膜痙攣を起こす一般的に多い原因としては、急激に食べ物や水を飲み込んだ時など、急な飲食による胃の拡張により横隔膜が直接刺激を受ける直接刺激による“しゃっくり”があります。
その他、腹部疾患や内臓疾によるものをはじめ、肺炎や気管支喘息などの呼吸器疾患によって迷走神経や横隔神経が刺激されて起きる末梢性“しゃっくり”、脳腫瘍などの脳の疾患による中枢性“しゃっくり”に分類することができます。
犬の“しゃっくり”も人間の“しゃっくり”も同じ哺乳類でもあり、その原因は同じといえるでしょう。
しゃっくり”の多くは、食物によって横隔膜が刺激されるため、食後に起こることが多いといわれていますが、「頻度が多い」、「あまりに長く続く」という場合は、さまざまな疾患も考えられるため、動物病院での診察を受けるようにしてください。
成犬ではなく幼犬の場合は、寄生虫による疾患によって“しゃっくり”が起こることもあります。
また、高齢犬の場合は消化不良によりガスが溜まっておなかが膨れることにより横隔膜を刺激して“しゃっくり”が起こっていることもあります。
犬のしゃっくりの予防方法
さて、犬の“しゃっくり”の予防方法として、食事の与え方があります。
横隔膜を強く刺激するほど胃が大きくなる程度の食事を与えている場合は、食事の量を減らし、同量を分けて与えるようにしてみましょう。
また、大きな塊を一気に飲み込ませるような食事の与え方も止めるようにしましょう。
“しゃっくり”が起きた場合の止め方としては、ワンちゃんのおなかのみぞおち(あばら骨の下側)を手のひら全体でゆっくりと静かに持ち上げるように押すことを数回繰り返す・水を飲ませる・鼻の穴を塞いで一瞬息を止めさせるなどの方法がありますが、人間のように驚かす方法は上手くいかないことが多いようです。
注意点として “しゃっくり”に似ている症状としては、『咳』や『逆クシャミ』があげられます。
『逆クシャミ』とは『咽頭痙攣』のことで、犬がいっぱい空気を吸い込もうとして、鼻を大きく鳴らす動作のことです。
吸引が充分にできないことで起きる苦しそうな仕草です。(実際のクシャミとは関係ありません。)空気を吐き出すクシャミは通常、数秒から数分以内の短時間ですが、これを“しゃっくり”と間違える飼主さんは以外に多いかもしれません。
『逆クシャミ』の発作での対処方法として、唾を飲み込ませると発作がおさまることがあるので、ワンちゃんの舌を触って唾を似見込ませるようにする、咽頭(のど)や胸部をマッサージする、鼻孔を閉じる方法などがあります。『逆クシャミ』も含め、異常な“しゃっくり”と思われる場合に診察をしてもらうために動物病院にいく場合は、ビデオや携帯電話の動画撮影機能などを利用し、発作時の状況を獣医師に見せられるようにしておくとより良いでしょう。
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